地元産のこだわり野菜

湯楽の周辺には、山間の土地を活かしこだわりの野菜を生産する農家さんが多くあります。
ひとつの品種を大量に育てるには向かない土地ですが、少量多品種を大切に育てるのに適しているのです。
食にこだわる料理人が多く存在する湯河原では、ありきたりの野菜の栽培にとどまらず、他所では目にすることのないような野菜を育てている農家さんとの信頼関係がとても大切なのです。
収穫時に出会えるその時何が取れるかは行ってみてのお楽しみ。
目新しく、はじめての食感や味の野菜は、まるで生産者から「これをどんな料理にしてくれるのか？」という問題を出されているようです。
しかし、大切に育てられた楽しく創造的な素材に出会い、新しい一皿が完成した時には、言葉にはしがたい充実感があります。

湯楽ではシェフ自ら収穫しに行きます。

採ってすぐに、何もつけずに口にすると、その野菜達が色々な主張をしてくるのを感じます。
野菜を収穫する時は、お客様に提供する時の事を想像します。
この野菜は、どんなお皿にしようか…？喜んでくれるだろうか？驚いてくれるだろうか？美味しいと言ってもらえるだろうか？
最高の瞬間を味わっていただきたい。そう思いながら、最高の一皿に仕上げます。
そして、今度は私どもがお客様に矜持をもって、お料理をご提供する、緊張の瞬間です。
実際にお客様の目の前にお皿をサーブする時の喜ぶ顔、そして、一口目の驚き。
それを感じることができた時、この一瞬が、何よりもたまらなく料理人である喜びを感じます。

相模湾で水揚げされた朝獲れの魚介類

湯河原は、漁場としても人気の高いエリアです。漁獲量がさほど高くないので、地元で消費される事も多いのですが、鯵、サバイカ、イワシというなじみ深い魚の他、フグなども揚がります。春は伊勢海老やハナダイ、しらすなど、夏にはハタやマゴチ、冬はカワハギやムツなどいった高級魚の水揚げもあり、湯楽ではその日の朝に水揚げした、新鮮な魚を地元の魚屋さんより買付しています。 素材によってイタリアンテイストな一品にも、朝食のメニューにも大活躍ですが、特に素材を力強く感じるお刺身は、お客様にお褒め頂いております。